小樽の手宮に住んでいる叔母の家に行ったときのことです。

  玄関のドアが、開けっ放しで、叔母はいませんでした。

  少し待って現れた叔母は、

  「ちょっと買い物に行ってたのさ」

  「ドアが開けっ放しなんだけど。鍵もかけないで危ないしょ」

  「鍵?鍵なんてかけないよ」

 

  中の玄関に入ると、山積みの山菜が積まれていました。

  そして、叔母は言いました。

  「これだから、じょっぴんなんてできないのさ」

  じょっぴんとは方言で鍵のことです。

  叔母いわく、近所の誰かが置いていったそうです。

  そして、こういうことが頻繁にあるというのです。

  だからって、鍵をあえてかけないとは・・・

  しかし、ご近所さん同士仲がよく、叔母も多く作ったおかずを

  近所におっそわけしているそうです。

  一人暮らしの叔母に何かあったらと思うと、その点は安心です。

 

  手宮は古い町で、古民家やお団子屋さん、銭湯、市場と昔からものが

  けっこう残っています。

  中でも手宮公園は2000本の桜が咲き乱れる美しい公園です。

  これから見ごろですので、ぜひ、機会がありましたら行ってみてくださいね。

 

  下の写真は、手宮ではありませんが、

  南小樽の古民家カフェ「はち」というところです。

  あまり人がいなくて、とても落ち着くところです。

  以上、金澤でした。